菊池のしらべ2023 第1回デジタルスタンプラリー

熊本県

※本ツアーは開催前です。

菊池のしらべ2023 第1回デジタルスタンプラリーのイメージ

 菊池市には、この地域を拠点として中世時代のおよそ450年間、九州を舞台にして活躍した菊池一族の足跡がいたるところに残されています。
 特に、16代当主武政公の時代に、本城を深川から隈府に移したときに本格的に始められ、21代当主重朝公の頃に完成したと伝えられる隈府の菊池本城城下町には、時代を経てもなおそのエッセンスを色濃く残しています。
 このスタンプラリーは、まちなかに残る菊池一族の足跡を紹介して、その魅力をご参加の皆様に知っていただくためのものです。
 各スポットのあいだにも楽しい場所がいっぱいです!
 コンパクトな企画ですので、気軽なおさんぽ感覚でお楽しみください!
 コンプリートで菊池一族オリジナルグッズがもれなくもらえるほか、抽選で菊池市の特産品も当たります。

ツアーの参加にはアプリが必要です。アプリをインストールしてツアーコード「27315」で検索してください。
アプリを利用すると、デジタルスタンプラリーやフォトブックなどが楽しめます。事故やケガに備えて100円で最大1億円の保険も加入できます。

御所通り(御所小路:第一鳥居前付近)

熊本県菊池市

御所通り(御所小路:第一鳥居前付近)のイメージ

 菊池神社参道入口に立つ第一鳥居前から、西へ続く道が「御所通り」です。平安時代後期から室町時代にかけて、約450年にわたり活躍した菊池一族の16代当主武政の時に、一族の本拠地(本城)を菊之城(菊池市深川)から現在菊池神社の建つ城山の台地に移し、守山城として整備した際に、通りと街並みの整備が始められました。
 以降、隈本の府として、また一族がいなくなった近世以降も、日田方面への交通の要衝として発展した歴史を色濃く残す通りです。御所とは、皇族=懐良親王の御在所を意味します。
 御所通りには国の登録有形文化財である「髙木医院(現café asanishimasa)」や「松倉家住宅」、菊池の歴史や文化、菊池一族などについて知ることができる「わいふ一番館」、今回のSpotのひとつでもある「菊池松囃子能場」など、趣のある古い街並みが続いています。

菊池松囃子能場

熊本県菊池市

菊池松囃子能場のイメージ

 毎年10月13日、菊池神社の秋の例大祭で奉納される菊池の松囃子(御松囃子御能)。その舞台となるのが、「菊池松囃子能場」です。県の有形民俗文化財に指定されています。
 御松囃子御能は、菊池一族15代武光が征西将軍宮懐良親王をお慰めするために始めたとされ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。天下泰平と国家安穏の願いを込めて舞われます。
 能場の向かいには、親王お手植えと伝えられる樹齢600年を超えるムクノキ「将軍木」が枝を広げています。県指定天然記念物で、将軍とは、懐良親王=征西将軍のことです。
 現在の能場は江戸時代の終わりごろに建て替えられたものを改修しながら使用されています。当時の様子を伝える「嶋屋日記」によると、能舞台の老朽化が著しく、建て替えを細川藩に願い出たところ、藩財政が厳しい時代(当時の藩主は細川重賢)だったこともあり、「娯楽のための施設など不要」と許可されなかったそうです。ところが、当時の隈府の住民たちは、「隈府の能舞台はただの娯楽施設ではありません、地域の歴史を伝えるとても大切な建物なのです。」という主旨で、再度建て替えを願い出ました。その結果、藩から「それでは、通常より少し小さめなら。」という条件付きで許可されたとのことで、他の能舞台より小さめなのは、そのような理由によるものです。

間口の狭い土地(ウナギの寝床:廣現寺前付近)

熊本県菊池市

間口の狭い土地(ウナギの寝床:廣現寺前付近)のイメージ

 間口の狭い「ウナギの寝床」と聞いて、すぐ思いつくのは京都の町屋ですが、隈府にも同じような間口の狭い土地が残されています。ウナギの寝床とは、間口が狭く奥行きが深い細長い家屋のこと。そもそもこのような細長い家が建てられるようになったのは、税金対策のためで、間口(道路に面した部分)の広さによって税金が課せられたため、間口は最低限にして、奥行きを長くしたといわれています。このような特徴の家屋は歴史的景観の残る地域では全国各地に見られます。いつの時代も、所が変わっても、庶民が考える対策は同じだったのですね。

松風(あまとや本店)

熊本県菊池市

松風(あまとや本店)のイメージ

 日本一薄い和菓子として名を馳せているのが、菊池銘菓の「松風」です。菊池一族により京より伝えられたともいわれており、長い伝統を誇る和菓子です。その名は、「浦はさびしい松風の音」や「松風(待つ風)ばかりで浦さびし」という言葉に由来するとされています。ケシの実を点々と散らした表面を松林の地面の色とし、裏には飾りがないことから「裏さびし」=「浦さびし」=「松風」となったというものです。
 隈府には、このSpotになっているあまとや本店や正観寺丸宝、原口製菓の3店で、松風が作られ続けています。店ごとに、工夫を凝らした味わいの異なる松風が焼かれています。まち歩きを楽しみながら、ぜひ、食べ比べてみてください。
あまとや本店 https://amatoya.jp/
正観寺丸宝 https://shokanji-maruho.com/
原口製菓(古能美) http://haraguchi-seika.co.jp/